【ご相談内容】
30代女性からのご相談です。
結婚して4年で、子供はいません。大学を卒業後正社員として働いていましたが、結婚とともに退職し専業主婦になりました。
結婚後しばらくしてから、夫からの度重なる言葉の暴力などで動悸や息切れがでるようになってしまい、適応障害によるパニック状態と診断を受けました。
現在、夫とは別居中ですが、先日夫から離婚話を持ちかけられました。金銭的な面などが不安です。
【解決までの経過と内容】
ご相談者自身も離婚することについては同意していましたが、夫と直接話し合うことには強い不安を感じておられ、今後の交渉をすべて弁護士に依頼したいとのご希望でした。
そこで当職が夫との交渉を受任して夫側に連絡したところ、先方も弁護士を依頼しましたので、弁護士同士での交渉となりました。
先方(夫側)の弁護士からの当初の提案は、財産分与として約100万円、別居後未払になっていた婚姻費用の分として約270万円の合計370万円を支払うというものでしたが、当方からは慰謝料を請求するとともに、未払婚姻費用・財産分与についても粘り強く交渉を重ね、最終的に、夫から妻へ合計650万円を支払うことで合意することができました。
ご依頼者は夫からの上記和解金650万円を受け取って離婚届を提出し、無事解決に至りました。
【ポイント】
本件は双方ともに弁護士が受任した事例です。
相手に弁護士がついた場合でも、相手側の事情によって一方的な提案がされることがありますので、内容をよく吟味したうえで納得のいく解決をはかっていくことが必要です。
本件では、双方の弁護士間で比較的スムーズに交渉を進めることができましたので、家庭裁判所の調停までには至らず話し合いにより早期の解決ができました。
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