【ご相談内容】
深夜勤務が終わりバイクで帰宅途中、交差点を右折してきたタクシーとぶつかり転倒し、左肩腱板損傷・左肋骨骨折等の怪我をしました。
現在リハビリ中で、まだ仕事はできない状況ですが、相手の保険会社から休業補償を打ち切ると言われてしまいました。どうしたらいいですか。
また、乗っていたバイク等も破損してしまったのでその損害も賠償して欲しい。
【解決までの経過と内容】
相手(タクシー会社)が掛けていた保険は対人賠償保険のみで、対物賠償保険には加入していませんでしたので、ご依頼者の怪我の治療費・慰謝料・休業損害などの人損部分は保険会社との間での交渉、バイク修理費などの物損部分はタクシー会社の担当者との直接交渉、と2つの窓口に対する交渉になりました。
ご相談にいらした時点で既に事故から1年5か月以上が経過していたため、相手の保険会社は補償の打ち切りを検討しているようでした。
そこで、左肩関節形成術を行ってからはまだ数ヶ月で現在リハビリ中であり、事故前の仕事内容等から休業せざるを得ない状況であることや治療継続の必要性などを強く訴えて交渉していきました。
また、過失割合についても、相手方の過失8割:ご相談者側の過失2割の割合で当初提案がされていたとのことでしたが、当職が受任後、相手方運転手の前方注意義務違反等を指摘してタクシー会社の担当者と交渉することにより、相手方の過失を9割にすることができました。
治療がすべて終了した段階で最終的に示談交渉を行い、物損部分は約48万円(相手方車両の損害に対する責任額を差し引いた後の金額)、人損部分は約636万円で示談解決となりました。
【ポイント】
交通事故の場合、相手方とのやりとりは、相手方が契約している保険会社の担当者との交渉になることが多いですが、交渉先が複数になることもあります。
また、特に本件のように大怪我をして治療が長引いている場合には、解決までに時間がかかりますし、相手方との交渉も粘り強く行っていく必要がありますので、治療に専念し、納得のいく解決を導くためにも弁護士のサポートが役に立ちます。
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